「めまい」と「不安」
おはようございます! イルカです♫
今回は家族のことではなく「めまい」について日頃思うことがあり、それについて書こうと思います。
私は耳鼻咽喉科に20年勤めています。
ここ数年、めまいの症状で受診する患者さんがだんだん増えていて、多い日には1日で10人も来院します。
ふらつくだけの方もいれば、付き添いの人に抱えられないとまっすぐ歩けないようなひどい状態の方もいます。見ているだけでも辛くなります。
なぜこんなにめまいを起こす人が多いのか、私なりに考えてみました。
【めまいもいろいろ】
受診した患者さんの診断結果は、
- 突発性難聴
- メニエール病の悪化
- 良性発作性頭位めまい症
- 前庭神経炎
- 脳の病気※
- ストレスや疲れ
- 熱中症
- 足腰の弱り
などさまざまで、出される処方も一様ではありません。お一人お一人に合ったお薬が出されます。
《※窓口で対応する際、脳の病気と耳鼻科の病気との判断は迅速にする必要があるため、めまいと共に頭痛や、手足の痺れ等の症状がある場合は、脳外科を先に受診していただくこともあります。命に関わる病気の方を優先するためです。》
【気圧の変化が与える影響】
めまいの患者さん達のお話を聞いていると、一部の患者さんにはある共通点があります。
*台風の時、もしくは雨が続いている時に発症・悪化する。
これは、気圧の変化による気象病と思われます。
*気象病とは…
気象病は、近年認知されつつある病名で、気象の変化によって症状が出現する、あるいは悪化する疾患の総称。症状は「天気が悪いと古傷がうずく」といった天気痛のほか、メニエール病、喘息、めまい症、うつ病、頭痛、腰痛、肩こり、神経痛、関節炎、リウマチ、蕁麻疹、吐き気など様々である。
〜ウィキペディアより引用〜
今年は台風が頻繁に発生し、その度に患者さんの数がグンと増えました。気圧の変化を内耳が察知し、そこから出された指令によって自律神経がコントロール不良を起こすので防ぎようがありません。本当に困りますね。(ちなみに私は気象病による頭痛に悩まされています。)
【めまいを発症しやすい人】
めまいを起こしやすい人や治りづらい人にも共通点があります。
・真面目で完璧主義
・心配性
・頑張り屋さん
逆に言うと…ズボラで楽観主義、趣味等で息抜きするのが上手な方は、割とすんなり良くなることが多いです。私はズボラなのですぐ治る派です。
部屋に閉じこもって、めまいと真正面から向き合い、もし今度起きたらどうしよう…と悩んでしまうとなかなか快方に向かわないので、
「外に出て軽い体操や運動をしましょうね〜」
と、先生から笑顔でアドバイスされている方もいます。症状が落ち着いてきたら、安静にするのではなく、少しずつ動くというのが治す秘訣のようです。
【冷静に、前向きに…】
誰も病気にはなりたくありませんし、なったらすぐに治したい。そう思うのは当然です。
ですが、
ストレスによってめまいが起きる→自分の身に不安を感じる→更にめまいが起こる
この魔のルーティンだけは防ぎたいところです。
一過性のめまいは待てば良くなります。症状が起こったらひどい間は身体を休め、元気になってきたらなるべく普段通りに。原因となるストレスをできる限り排除し、無理に頑張らず、楽しめることを取り入れると徐々に改善していくはずです。
育児真っ最中の方や介護をなさっている方などは、逃げることも休むこともできないので辛いですよね。でも、そんな中で一瞬でも一時的にでも笑顔になれる時間を作って息抜きできたら、少し心が軽くなると思います。
頑張っているみなさん、
時にはズボラに!(笑)
読んで下さってありがとうございました♪